所用で広島に行くことになり、6月10日、全日空631便(ANA631)羽田(HND)→岩国(IWK)を利用しました。

土砂降りの羽田空港から岩国錦帯橋空港に向けテイクオフです。06時55分発、08時30分到着予定、この路線“朝イチ”のフライト。

使用機材はボーイング737−881。全日空の時刻表には「738」と表記される航空機です。今回はアップグレードポイントを利用してプレミアムクラスに搭乗しました。

離陸後、安定飛行に入るとすぐに朝食のサービスが始まりました。自分で指定したわけではないのですが、ネット上ではマイル修行をしている方たちが「王様シート」と呼んでいるらしい(笑)「1A」の席でした。というか、自分はいつも、だいたいこの席なのですが…。

マグロのカツサンド、フレンチトースト、焼き茄子と枝豆のピューレ、明太子サラダとスモークサーモンラウト、トマトとオクラに鯛のオニオンスープがこの日のメニュー。

飲み物は、いつも(笑)のシャンパン!というなのスパークリングワイン(笑) スペイン・バルセロナのワイナリーのものです。辛口で自分的には好きな味です。
羽田=伊丹・札幌(新千歳)・福岡・沖縄の路線は本物のシャンパンなんですよね。

ちょっと冷えすぎのサンドイッチ。

鯛の香りよりもオクラの食感の方が強かったスープ。味は悪くないですよ。
スパークリングワインのおかわりをもらい、その後、ウトウトしていたら降下をはじめ、あっという間に岩国錦帯空港に着陸です。
岩国錦帯橋空港は山口県岩国市にある空港です。アメリカ海兵隊と自衛隊の基地があり、滑走路は軍民共用の空港です。開港当時は、なかったと思うのですが、今回初めて「安全上の理由により、着陸後、ターミナルへの移動中に機外の撮影はご遠慮ください」というアナウンスがありました。軍事上の機密事項があるということなのでしょうか…?
さてここで、「広島に行くのになぜ山口県の空港を利用するの?」と思う方も多いはず。地図を見ればわかるのですが、実は、広島市は広島県の中でもかなり西寄りにあります。そして岩国市は山口県の東端で広島県との県境の街。川を渡ると広島県です。
広島空港はその昔、広島市の市内を流れる川が瀬戸内海に注ぐ河口のあたりにあり、立地的に大変便利な空港でした。
しかし、1990年代初頭に新空港が開港。この空港が県内の東寄り、三原市の山奥にあるのです。そのため広島市内中心部やJR広島駅からはリムジンバスで1時間以上かかる不便な場所なのです。
東京から広島への移動を考えた場合、都内から羽田への移動、搭乗時間までの待ち時間、飛行時間、さらに広島空港から広島市内までのバスでの移動時間で、だいたい3時間半から4時間前後かかる計算になります。予約しなくてもすぐに飛び乗れる新幹線のぞみを利用すれば最短で3時間58分です。
総移動時間だけで考えれば航空会社とJRにとっては完全なる競合路線となり、そのため航空会社が全国でもいち早く「特割」(ANA)や「特便割引」(JAL)などのディスカウント運賃を導入し、今でも運用されている路線となりました。余談ですが、東京〜岡山の路線も同様の理由で同じような運賃が設定されています。
それで、岩国錦帯橋空港だとどうなのか?
都内から羽田空港までの時間、搭乗までの待ち時間、そして飛行時間はほぼ広島空港に行くのと変わりません。ただし、岩国錦帯橋空港到着後が違います。空港から最寄りのJR岩国駅までが連絡バスで20分ほど。そして、岩国駅から広島駅までが最短で53分。
あれ、これなら広島空港を利用したって変わらないのでは…?
そうなんです、時刻表など表向きの時間だけで計算すると、どちらでもいいようなものです。しかし、広島空港から市内までの1時間以上というのはバスなので、道路状況により大幅な遅れが生じる場合があります。もちろんJRだって事故などで不通になることもあるでしょう。それでも交通事故が起きる確率よりも列車の事故の確率のほうがはるかに低いですよね。それに、岩国駅から広島駅までが53分と前述しましたが、広島市内へのアクセスだと場所によっては広島駅よりも2つ、3つ、さらにもっと手前の駅を利用する場合もあります。
特に観光で日本三景の一つである宮島、そこにある世界遺産・厳島神社に行くなら、岩国駅から広島駅よりもかなり手前にある宮島口駅で下車します。この駅までなら23分です。
もちろんこれは、あくまで個人的な見解です。感じ方は人それぞれでしょう。しかし、この岩国錦帯橋空港が実は広島に近く、広島に行くのに便利なのが意外と知られていなかったので(自分の周りで)、今回このような記事を記してみました。
搭乗記を書くつもりでいたのですが、なんだか全く違う話題になっていまいました(笑)